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ブログ
2021-09-14 | ブログ, 服のこと

ハンモウ

ハンモウ(反毛)

ハンモウに出会ったのは、20年近く前。
秋田の工場の裁断場で裁断をしている時に、袋いっぱいになった裁断屑を運送会社で何処かへ送っていたのが始まり。

いつもは、裁断屑は廃棄処理場に車の荷台に一杯に詰めてそこで廃棄をする。なのに、なぜかその裁断屑は何処かへ送った。

その裁断屑がどこに行ったのか聞いてみたが、詳細はわからなかった。

年月は過ぎ、なんとなくあの裁断屑を何に使えるか調べてみるようになった。何となくだが、裁断屑を糸に戻すことができるとわかった。

裁断屑を追いかけてから、数年が経ち。愛知県の岡崎市に反毛組合があることがわかり、僕は電話をした。もう15年近く前になるが、その当時の反毛組合の理事長が電話にでてくれて色々と教えて貰い、見に来て良いと言われて、すぐに向かった。

その理事長には、親切に反毛の仕組みに関わる工場を5カ所くらいを見学させて貰った。私はただただ驚いた。大きなミキサーのような機械で何度も服が裂かれて綿になるところを見て本当にビックリした。

そして、分からないがこれをやりたいと思った。ただ、この反毛をやるにはかなりの量が必要だった。

帰り際、理事長は君みたいな若い子が、興味を持ってやりたいというのは始めてだから、少ない量でもやってみるよと言われたのが嬉しかった。

その当時アパレルの下請けをしていたので、全部のお客さんに反毛やりましょうとプレゼンをした。皆さん、興味を持ってくれたが、1回位しかできないから続けられないというのが分かり諦めた。

反毛は素材というよりも、仕組みでありぐるぐると回す事に意味があるのと、私だけでは反毛にした生地を回せないと思ったから諦めた。

そして、自分で販売できるようにならないとぐるぐるまわせないと思った。
そして、諦めたけど、諦められなかった。

つづく

反毛の話をすると長く、想いが重い話になる。ハンモウに出会ったのは20年近く前に秋田の工場で裁断を手伝っている時に、裁断屑をどこかに送ったことから始まる。そこから、その何処かを見つけるまでの道のりとその後の出会いや偶然で、今回の反毛に辿り着いた。これから、どうなっていくか楽しみです。

この反毛をやる事で和綿栽培を始めるキッカケになった。色々と繋がっていく。全ては人との繋がりでできていく。

現在、余白鳥越店で、展示販売をしています。よろしくお願い致します。


余白
東京都台東区鳥越2-2-7

営業日
金曜 13:00-18:00
土曜 12:00-18:00

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