2021-11-22 | ブログ, watanabe cotton project
特にゴールはない話
昨日、福島県のkitenさんの茶綿畑に伺った。
種を植えてから数ヶ月が経ち沢山の綿がなっていた。
綿の収穫をさせて貰った。ここまでなるまでの時間と労力を考えると本当にこの人達は凄いなと思う。この先進国で綿花を育ててそれを商いとしてやっていることに、ただ尊敬しかない。
服の日本製は全体の服の2%、そして国内の綿花栽培は0.002%。
本来なら海外で服を作るのが普通なんだと思う。なんで、コストが高くなる日本で作るのか。高齢化が進み廃業をしていく工場が沢山あるのになぜ?
たぶん、服を作る時に必ずそこに人がいる。
だから、余白でやる意味があるのだと思う。
綿の収穫をしていると昔の人に想いが馳せる。昔は村の人たちで収穫をしていたのかな。
自分達に必要な綿を作り、それを冬の間に糸にして織、布にして服にしていたのかな。そして、春が訪れ服を着る。そうか、服は春に向けて作っていたのかな?
そして、余った布は他の地域に持って行かれ商いになったのかな?
綿を植え、草を刈り、綿を収穫する
それは、皆で手伝いながらやり、自然の中に同化していき豊がそこにあったのかなと。
そんな勝手な想いを巡り巡った。
kitenさんから、今までに育てて残っていた茶綿の種付きを30キロ売って貰った。
工場から30キロの裁断屑を送って貰った。同じ筈の綿が、全く違う存在になっていた。
茶綿の30キロは重く、捨てる裁断屑の30キロは軽く感じた。同じ綿なのに全く違うモノになってしまっていた。
本来は変わらない綿。
裁断屑でハンモウして生地を作った。
今回の感覚展にむけて裁断屑を染めてみた。
何が私たちにできるかわからない。
なにか未来にむけて次の世代に渡せるものができたらと思いながら続けていくことしか今のところはできない。