よはくのものづくり 製品染(せいひんぞめ)
季節の色を着る
製品染は、服の加工方法の1つで、Tシャツやワンピースなど服の形(製品)になってから染める技術です。
その季節や気分にあった色を着るというのがテーマで、数年前から「yohakuかんかくコレクション」として始めました。
染める色は、1人のアーティスト(画家)の画集から、そのときの自分たちの好きな色を選んでいます。
1人のアーティストの色彩から選ぶと、アイテムの中でどの色を組み合わせても調和して、一枚の絵の中に溶け込むようで面白いです。
昔やっていたワンピース10色展みたいなのとか、とにかく色をたくさん感じてほしいと思ってやっています。
使っている生地は、再生の生地
残反(使いきれずに余ってしまった生地)の中から、白やキナリの染まってない状態の生地を買って、製品染めをして作っています。
旬の色を着るというのが製品染めの楽しみなので、せっかくだから余っている生地を使って、その時の色を加えて再生させています。
気持ち良い作り方 生産性の話
製品染めは、生地の裁断が1回だけで終わります。
普通は4色の生地を裁断するとしたら、生地をとっかえひっかえ4回裁断しないといけないけど、製品染めだと1回でまとめて100枚とかを裁断できるので、工場の生産性がとてもよい作り方です。
例:
生地が4色あると、100枚を4分割
25枚×4回裁断する
製品染(白やキナリの生地)
いっきにまとめて100枚裁断できる
縫うときも、綿糸(染まる糸)の同じ色で縫うので、途中でミシンの糸を変えなくていいので、一気に縫えて、それも生産性がすごく良いです。
そういう意味で製品染っていいなと思っていて、時々季節に1度くらい作っています。
縫製した後に、黒沼さん(染め屋さん)で染めるという工程がまた好きで、ここで初めて色を分けて染めてもらうのですが、通常の生地染めのものと違うのが、60度から80度の高温で染めて、その後乾燥機に入れるので生地がつまって、ふっくら感がでます。
ワンウォッシュしたのと同じで、生地のノリが抜けて風合いがすごくいいのと、素材によって斜行(しゃこう=くにゃっとする)したりもするから、
そういうのも、カットソーならではの洗いざらした感じがして、着た時の瞬間から気もちいいと感じられるのが製品染の良さです。
夏から初秋にかけての製品染めシリーズ
季節の色を楽しんでみてください。
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